遺産分割は弁護士に依頼すべき?ポイントを解説
相続人が複数人おり、とくに遺言書がない場合などは、遺産を、誰がどのように分配するのかを話し合って取り決めする必要が出てきます。
相続人が行う遺産に関する話し合いのことを遺産分割協議と呼びますが、トラブルが起こりやすい話し合いでもあります。
今回は遺産分割協議を行う場合、弁護士に依頼すべきなのかについて解説していきたいと思います。
遺産分割とは
遺産分割とは、亡くなった人(被相続人)の財産を相続人で分ける手続きのことです。
なお、遺言書がある場合には、被相続人の最期に残した意思表示であることから、遺産分割協議よりも遺言書の内容が優先されます。
遺産分割協議の取り決めは相続人全員の同意が必要になります。
遺産分割協議が難航するケース
遺産分割協議が難航するケースとして以下が考えられます。
- 相続人同士の仲が悪い
- 遺産が高額である
- 相続人のひとりが被相続人の生前贈与を受けていた
- 相続人の数が多い
相続は争族と呼ばれる程トラブルの多い事柄のひとつです。
仲の良い家族であっても、財産をめぐり泥沼の争いに発展することがあります。
遺産分割協議を弁護士に依頼するメリット
相続人がひとりで遺産分割をする必要がない場合には、争いやトラブルが起きにくいので、自力でも対応できるかもしれません。
しかし、相続人が複数おり、遺産分割協議で取り分をめぐって争いになりそうな場合には、早い段階で弁護士に依頼することをおすすめします。
具体的に弁護士に依頼するメリットについてお伝えしていきたいと思います。
依頼者の方の意向に沿って法的に交渉等活動を行う
弁護士に遺産分割協議のトラブルを依頼するメリットとして、関係者に対立状況が生じている場面で、依頼者の代理人として、法的な観点から交渉等活動をしてくれる点です。
弁護士が依頼を受けた場合、依頼者の方の事情を詳しく聞き、ご希望を伺います。
そして、依頼者の方の意向に沿うよう、法的にアドバイスをしたり、他の相続人との交渉に当たります。
調停や裁判の対応ができる
親族間の争いは、できるだけ交渉(協議)によって解決したいところですが、依頼者と他の相続人との主張に折り合いがつかない場合もあります。
そのような場合には、遺産分割調停や、裁判を行わなければならないこともあるでしょう。
調停や裁判で自分に有利に進めるためには、自分の主張に正当性があることを、調停委員や裁判官に理解してもらう必要があります。
正当性があると思ってもらうためには、単に感情的に「自分が正しい」と主張するだけでは通らず、主張を裏付ける証拠などを用いて説明する必要があります。
これを一般の方が自力で行うのは非常に困難です。
一方で、弁護士は依頼者の主張を正当化するためにどのような証拠が必要で、どのように話を進めていけばよいかを理解しています。
依頼者と打ち合わせをしながら、調停や裁判対応を進め、より良い結果を得られるように弁護活動を行うことができます。
まとめ
今回は遺産分割を弁護士に依頼するメリットについて解説していきました。
遺産分割をめぐる争いは、手に入れられるお金が高額である傾向にあるため、自力で対応しようとするとかえってトラブルが大きくなることもあります。
早い段階で弁護士に依頼すれば不利益を最小限に抑えられる可能性が高まりますので、お困りの方は一度ご検討ください。